Q.口がとても乾きます。何かの病気でしょうか?
A.乾燥の原因は年齢、生活習慣、病気の可能性など、さまざまです。
お口の中が乾いた状態を「ドライマウス(口腔乾燥症)」と言います。
唾液は1日あたり、1~1.5リットルほどの量が分泌されています。
しかし、年齢を重ねることで分泌量は低下し、70代ではそれまでの半分以下になると言われています。
年齢以外の要因としてはストレスや更年期障害による自律神経の問題、唾液腺の疾患、糖尿病や肝疾患、薬の副作用などがあげられます。
女性の場合、閉経による女性ホルモンの低下も指摘されています。
日常的な習慣も大きく影響するので、一度ご自身の生活習慣を見直してみましょう。
注意してもらいたいチェックポイントをご用意しました。
✓ コーヒーや紅茶、お茶などをたくさん飲む
コーヒーや紅茶、お茶などカフェインが多く含まれる物は、利尿作用があります。
数杯飲むだけでは脱水症状などになることはありませんが、お口の乾きが進行します。
✓あまり水を飲まない
水分不足は唾液の分泌不足につながります。
✓口呼吸をしてしまう
本来唾液で潤っているはずの歯や歯ぐきが乾燥し、むし歯や歯周病の原因になります。
また、歯が乾燥すると汚れがつきやすくなるため、黄ばみの原因にもなってしまいます。
✓どちらかというと早食いだ
急いで食べたり、よく噛まずに飲み込むと口の筋肉の運動不足が影響して唾液の分泌量が少なくなってしまいます。
✓よくお酒を飲む
アルコールにはカフェインと同じく利尿作用があります。
さらに体内のアルコールを分解するためには水が必要なため、脱水状態になりやすいです。
✓タバコを吸う
タバコを吸う方もニコチンの利尿作用で、水分不足になりがちです。
✓数種類の薬を服用している
お薬の中には知らないうちに唾液腺に悪影響を与えているものがあります。
なお、お口の渇きに影響が出るのは個人差があります。
チェックが多い方ほど口内が渇きやすく、むし歯や歯周病のリスクも高い状態です。
また、食べ物をうまくまとめきれず、嚥下するときに誤嚥する可能性もあります。
こまめな水分補給で口内を潤すことを心がけ、次に紹介するセルフケアをぜひ行ってみてください。
マッサージ
唾液は、耳下腺・顎下腺・舌下腺の3つを刺激することで分泌を促すことができます。
日常的な動作の中では、食事による咀嚼が有効的なのでしっかりと噛むことを心がけてください。
その他にも簡単にできる唾液腺マッサージがあるのでお伝えします。特に、食事の前に行うのが効果的です
それぞれ10回ずつやってみてください。
できれば食事をとる前にするようにしてください。
唾液の分泌量は刺激を与えないと、どんどん低下していきます。
歯の寿命100歳を実現するためにも、今日からとり入れましょう。
ガムを噛むのも、唾液の分泌を促すのに効果的です。
ただし、ノンシュガーの物を選んでくださいね。