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Q.歯ぎしりや食いしばりをしているかも」と歯科医に言われたけれど、家族に言われたこともないし自覚がありません。
A.そもそも約半数の方が無自覚です。わからないからといって放置しておくと大変なことになる可能性があります。
歯ぎしり・食いしばりの影響と予防法について
歯ぎしりや食いしばりは、私たちが意識しないうちに行っていることが多いため、見逃しやすい問題です。
これらの習慣は、特に寝ている間に起こりやすく、痛みや不快感を感じることなく進行することもあります。
歯ぎしりや食いしばりが与える影響は徐々に現れ、その症状は地味でありながらも、放置しておくと大きな問題に繋がる可能性があります。
この記事では、歯ぎしり・食いしばりの原因や症状、そしてその予防方法について詳しく解説します。
1. 歯ぎしりと食いしばりの特徴
歯ぎしり(グラインディング)と食いしばり(クレンチング)は、いずれも歯に過剰な力がかかる行為ですが、その性質には違いがあります。
- 歯ぎしり:上下の歯を擦り合わせるようにして音が鳴ることが特徴です。ギリギリ音がする場合もあれば、音がしない場合もあります。
- 食いしばり:歯を強く噛み締めることで、歯同士が強く当たることによって歯に負担がかかります。食いしばりは音がしないことが多く、自分では気づきにくいことが多いです。
これらの行為は、無意識のうちに行われており、特に夜間に寝ている間に行われやすいです。
ストレスや不安、過度な集中などが引き金となり、歯ぎしりや食いしばりが悪化します。
2. 歯ぎしりや食いしばりが引き起こす問題
歯ぎしりや食いしばりを放置しておくと、さまざまな歯の問題が発生します。主な症状には次のようなものがあります。
- 詰め物が取れやすい、治療した歯が壊れる:歯に強い力がかかることにより、詰め物や治療した歯が破損したり外れたりすることがあります。
- 知覚過敏:歯の表面がすり減ることによって、歯の内部が露出し、冷たいものや熱いものがしみるようになります。
- 歯がすり減り、光沢が出る:歯の表面が摩耗し、つるつるした光沢が見られるようになります。
- 顎の疲れ:特に朝起きたときに顎や顔の筋肉が疲れている感覚がある場合、食いしばりの兆候かもしれません。
- 歯の欠けや折れ:強い力が歯にかかることで、歯が欠けたり折れたりすることがあります。
- 舌や頬に歯の痕がつく:食いしばりがひどくなると、舌や頬に歯の跡が残ることがあります。
これらの症状は比較的地味であるため、最初は気づかずに過ごしてしまうことが多いです。しかし、症状が悪化すると、歯や顎に大きなダメージを与え、治療に時間と費用がかかることになるため、早期の対処が重要です。
3. 歯ぎしり・食いしばりの原因
歯ぎしりや食いしばりの原因は一つに絞ることはできませんが、いくつかの要因が複雑に絡み合っています。
- ストレス:仕事や人間関係などによるストレスが直接的な原因となることが多いです。ストレスが溜まることで、無意識に食いしばりや歯ぎしりを行ってしまうことがあります。
- 不安や緊張:将来に対する不安や、日常生活での緊張が影響します。これらは特に就寝時に顎の筋肉を緊張させることがあり、結果的に歯ぎしりや食いしばりを引き起こします。
- 不適切な噛み合わせ:歯並びや噛み合わせが悪い場合、無意識に噛み締めることがあるため、歯ぎしりや食いしばりが起こりやすくなります。
- 集中や過労:仕事や勉強などで集中していると、無意識に歯を食いしばってしまうことがあります。長時間の集中や過労は、顎の筋肉を緊張させ、歯に過剰な力をかけます。
これらの原因が複雑に絡み合い、歯ぎしりや食いしばりを引き起こすことがあるため、解決には多方面からのアプローチが求められます。
4. 予防法と対策
歯ぎしりや食いしばりを防ぐためには、いくつかの予防法があります。
- ナイトガードの使用:ナイトガードは、寝ている間に歯ぎしりや食いしばりを防ぐために有効です。歯に直接装着することで、歯にかかる負担を軽減し、歯の摩耗を防ぐことができます。ナイトガードは歯科医院で作成してもらうことができますので、歯科医に相談しましょう。
- ストレス管理:ストレスや不安を減らすことが、歯ぎしりや食いしばりの予防に繋がります。リラックスできる時間を設ける、深呼吸や瞑想を行うなどの方法を取り入れて、心身のリラックスを図ることが大切です。
- 就寝前のリラックス:寝る前にリラックスするための習慣を作りましょう。例えば、温かいお風呂に入る、読書をする、軽いストレッチを行うなどして、就寝前の緊張を解きほぐすことが有効です。
- 定期的な歯科チェック:歯ぎしりや食いしばりを早期に発見し、対処するために定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。歯科医は、歯の状態や顎の筋肉の緊張具合をチェックし、必要な治療を提案してくれます。
5. 食いしばり・歯ぎしりの自己チェック
食いしばりや歯ぎしりをしているかどうか、自分でチェックする方法もあります。
以下のチェックリストに当てはまる項目があれば、歯科医院での相談をお勧めします。
- 朝起きると顎が疲れている
- 歯がすり減り、光沢がある
- 歯が欠けやすい、折れやすい
- 舌や頬に歯の痕がついている
- 知覚過敏が続いている
- 治療した物がよく壊れる
- 顎にぼこぼこした骨の出っ張りがある
もしこれらの症状が続く場合、歯ぎしりや食いしばりをしている可能性があります。
早期に歯科医院での相談を行い、適切な対処を受けることが重要です。
6. まとめ
歯ぎしりや食いしばりは、気づかないうちに歯や顎にダメージを与えることがあります。
特にストレスが原因となっていることが多く、日々の生活や仕事での不安や緊張が影響を与えています。
症状が軽いうちは自覚がなくても、放置しておくと深刻な歯の問題に繋がる可能性があるため、早期に対処することが大切です。
ナイトガードの使用やストレス管理、定期的な歯科チェックを行い、歯と顎の健康を守りましょう。
豊中・少路の歯科医院 エンパシーデンタルクリニック
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