
目次
認知症
<連携> 歯科⇔かかりつけ医・物忘れ外来
認知症は高齢者に多く見られる病気で、社会的、身体的な生活に深刻な影響を及ぼします。
その進行を予防するためには、脳の健康だけでなく、日常生活に欠かせない「食べる」「話す」といった基本的な機能にも注目することが重要です。
特に、口腔の健康は認知症との関係が深いことが最近の研究で明らかになりつつあります。
今回は、歯科と認知症の関係について、どのように口腔ケアが認知症の発症や進行に関わるのかを詳しく解説します。
歯を失うことと認知症の関連
高齢者の歯の喪失は、噛み合わせの悪化を引き起こす要因となります。
噛み合わせが悪くなると、食事が取りにくくなるだけでなく、顎や顔の筋肉の動きにも影響を与え、身体全体のバランスにも悪影響を及ぼします。
特に、噛み合わせが不安定な状態だと、転倒や寝たきりになるリスクが高まります。
実際に、高齢者の転倒は認知症にかかるリスクを高める要因の一つです。
転倒は、特に高齢者にとって非常に危険です。
転倒した際に骨折や打撲を受けて寝たきりになってしまうことが少なくありません。
また、一度転ぶと再度転倒する恐れがあり、転倒への不安から運動量が減り、心身の衰弱が進んでいきます。
このように、歯の喪失や噛み合わせの悪化が、身体的な健康にも大きく影響を与えることがわかっています。
転倒によって運動不足が進行し、その結果として体力や筋力が低下すると、社会的な交流が減り、認知機能が低下することがあります。
人と話す機会が減ることで、脳の活性化が妨げられ、認知症のリスクが高まるのです。
認知症の進行と咀嚼機能
認知症が進行すると、咀嚼(噛む)機能にも影響が出ることがわかっています。
認知症が進行することで、食事をとる際に十分に噛むことができなくなる場合があります。
噛む力が弱くなると、食事の摂取量が減少し、栄養不足が引き起こされることがあります。
栄養の不良が続くと、さらに脳の機能が低下し、認知症が進行する悪循環に陥ることもあります。
また、噛む力が弱くなると、誤嚥のリスクが増加します。
誤嚥とは、食物や飲み物が気管に入ってしまうことですが、これが原因で肺炎や誤嚥性肺炎が引き起こされることがあります。
誤嚥性肺炎は、日本人の死因第3位に位置しており、高齢者にとっては重大な健康リスクとなります。
認知症の患者が誤嚥性肺炎を起こすと、その後の回復が難しくなることが多く、命に関わるケースもあります。
歯周病菌と認知症の関係
近年の研究で、歯周病菌が脳に悪影響を与えることが明らかになってきました。
歯周病菌の毒素が血流に入り込み、脳に蓄積されることで、記憶障害や認知機能の低下を引き起こす可能性があることがわかっています。
歯周病が進行すると、歯肉から細菌が血流に入り、全身に広がることがあります。
この過程で、脳にも悪影響を与え、認知症の発症や進行を促進することが示唆されています。
このことから、歯周病の治療や予防が認知症の予防にもつながる可能性があると考えられています。
歯周病を早期に発見し、適切に治療することで、認知症のリスクを減らすことができるかもしれません。
定期的な歯科検診と口腔ケアは、認知症を予防するための重要な手段となります。
難聴と認知症の関連
難聴と認知症には深い関連があることがわかっています。
難聴が進行すると、音声や会話を聞き取るのが難しくなり、社会的な交流が減少します。
このような状況は、認知機能に悪影響を与え、認知症を引き起こすリスクを高めることがあります。
興味深いことに、難聴と舌の筋肉には関係があるとされています。
舌の筋肉は、食事や会話に欠かせない重要な役割を果たしています。
舌の筋肉が弱ることで、咀嚼や発音が困難になり、食事や会話の機会が減少します。
これが認知症の進行を加速させる原因になることがあります。
あいうべ体操で舌の筋肉を鍛える
舌の筋肉を鍛えることは、認知症予防に非常に有効です。特に「あいうべ体操」は、舌の筋肉を鍛えるために有効な方法の一つです
。この体操は、口を大きく開けて「あ」「い」「う」「べ」と発音することで、舌の筋肉を使うことができます。
日常的にこの体操を行うことで、舌の筋力を維持・強化することができ、咀嚼や発音がスムーズに行えるようになります。
また、あいうべ体操は、口腔内の筋肉全体を刺激し、顔の表情筋を活性化させる効果もあります。
顔の筋肉を使うことで、脳の活性化にもつながります。
このように、簡単な運動で口腔機能を向上させることができるため、認知症の予防に大きな効果が期待できます。
歯科ケアが認知症予防に役立つ
歯科ケアは、認知症の予防において重要な役割を果たします。
歯周病や虫歯を放置せず、定期的に歯科検診を受けることで、口腔内の健康を保つことができます。
また、噛み合わせの改善や舌の筋肉を鍛える体操を取り入れることも、認知症のリスクを減らすために有効です。
歯科ケアを通じて、口腔内の健康を保つことが、全身の健康にもつながります。
認知症を予防するためには、日常的に口腔ケアを行い、舌の筋肉を鍛える運動を続けることが大切です。
まとめ
認知症の予防には、脳の健康を守るだけでなく、口腔の健康も大切です。
歯周病や噛み合わせの悪化、舌の筋力低下などが認知症を引き起こす要因となることがわかっています。
日常的な口腔ケアと舌の筋肉を鍛える「あいうべ体操」を行うことで、認知症の予防や進行遅延に役立つことが期待されます。
定期的な歯科検診を受け、口腔の健康を守りながら、心身の健康を維持しましょう。
豊中・少路の歯科医院 エンパシーデンタルクリニック
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