歯と全身の関係⑫【すい臓がん】|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

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歯と全身の関係⑫【すい臓がん】

歯と全身の関係⑫【すい臓がん】|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

すい臓がん

<連携> 歯科⇔消化器内科

すい臓がんは、近年増加傾向にある非常に危険な病気です。

特にその進行の速さや早期発見の難しさから、発症してから短期間で命に関わる結果を招くことが多く、「沈黙の臓器」とも呼ばれています。

しかし、最近の研究によると、この恐ろしい病気の発症に、実は歯周病が関与している可能性があることがわかってきました。

今回は、すい臓がんの概要やその危険性、そして歯周病との関連について詳しく解説していきます。

1. すい臓がんとは?

すい臓がんは、すい臓に発生するがんの一種です。すい臓は、胃の後ろに位置する臓器で、消化酵素やホルモンを分泌する重要な役割を担っています。

消化酵素は食べ物の消化を助け、インスリンなどのホルモンは血糖値を調整するなど、体の健康維持に欠かせません。

すい臓がんの多くは、膵管(すいかん)という膵液を運ぶ管の細胞から発生します。膵管はすい臓内で消化酵素を分泌し、それが腸に運ばれて食べ物を消化します。

この膵管の細胞ががん化すると、すい臓がんが発症します。

2. すい臓がんの特徴とその危険性

すい臓がんの最大の特徴は、早期に発見することが非常に難しいという点です。

すい臓は体内でも比較的深い位置にあり、また初期段階では症状がほとんど現れません。

そのため、多くの患者が進行がんとして発見されることが多いのです。

初期症状としては、食欲不振、体重減少、腹部の不快感、背中の痛みなどが挙げられますが、これらは他の病気でも見られる症状であるため、すい臓がんを疑って早期に検査を受ける人は少ないのが現実です。

そのため、診断されたときにはすでにがんが進行しており、治療が難しくなっていることが多いです。

特にすい臓がんは、診断されてから5年以内に死亡する確率が93%とされており、その治療の難しさや予後の厳しさから「死に至る病」とも呼ばれています。

早期発見が難しいため、早期の予防や健康管理が非常に重要です。

3. すい臓がんと歯周病の関係

近年の研究において、歯周病とすい臓がんの間に関連がある可能性が示唆されています。

特に2017年に発表された論文では、歯周病菌がすい臓の炎症を引き起こす原因となる可能性があることが明らかになりました。

歯周病は、歯を支える歯槽骨や歯肉に炎症を引き起こし、進行すると出血しやすくなる状態を作り出します。

歯周病菌が口腔内から血流に乗って全身に移動すると、すい臓だけでなく他の臓器にも影響を与える可能性があります。

これにより、体内に慢性的な炎症が生じ、すい臓がんをはじめとする様々な病気のリスクが高まるのです。

歯周病が引き起こす慢性的な炎症が、免疫系に負担をかけ、細胞の異常やがん細胞の発生を促す原因となることが考えられています。

3.1 免疫の影響と全身的な炎症

口腔内には多くの細菌が存在しており、その一部は歯周病菌として知られています。

これらの細菌が歯茎や歯槽骨に炎症を引き起こし、さらに進行すると血液中に入り込むことがあります。

免疫システムが正常に機能していれば、体内での細菌の増殖を抑制しますが、歯周病が進行すると免疫システムが常に過剰反応をしている状態になり、体内で慢性的な炎症が続くことになります。

このような炎症は、免疫系にストレスを与え、正常な細胞が傷つく原因となります。

細胞が傷つくと、修復過程で異常が発生し、最終的にがん細胞の発生に繋がることがあります。

すい臓がんは、こうした炎症が積み重なることで発症するリスクが高まると考えられています。

4. 歯周病の予防と治療の重要性

歯周病は、すい臓がんに限らず、全身の健康に悪影響を与える可能性があります。

歯周病を予防・治療することは、すい臓がんをはじめとする多くの病気の予防にも繋がります。

歯周病の進行を防ぐためには、定期的な歯科医院でのチェックや歯のクリーニングが非常に重要です。

4.1 歯周病を予防するための生活習慣

歯周病は、生活習慣と深い関わりがあります。

食生活や喫煙、ストレスなどが歯周病のリスクを高めるため、これらを改善することが予防には欠かせません。

特に喫煙は、歯周病の進行を早める要因の一つです。喫煙者は非喫煙者よりも歯周病にかかりやすく、進行も早くなることがわかっています。

また、適切な歯磨きやフロスの使用、口腔内の清潔を保つことも予防には欠かせません。

食後にしっかりと歯を磨き、歯間の掃除を行うことで、口腔内の細菌の繁殖を抑え、歯周病の進行を防ぐことができます。

4.2 歯科受診の重要性

歯周病が進行すると、歯茎からの出血や歯のぐらつき、さらには歯を失うリスクが高まります。

こうした症状が現れる前に、定期的な歯科医院でのチェックを受けることが重要です。

歯科医師は、歯周病の兆候を早期に発見し、適切な治療を行うことができます。歯周病が進行していない段階での予防や治療が、すい臓がんをはじめとする健康リスクを減らすためには不可欠です。

5. 歯周病かも?と思ったら早めに歯科受診を

歯周病は、初期段階では自覚症状が少ないため、気づかないうちに進行してしまうことがよくあります。

しかし、歯周病が進行すると、体内の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

すい臓がんを含む様々な病気のリスクを減らすためにも、歯周病の兆候が見られた場合は早めに歯科医院を受診することをお勧めします。

定期的な歯科受診とともに、日常的に口腔内のケアを怠らないことが、全身の健康を守るために重要なステップとなります。

まとめ

すい臓がんという病気は、その発症が非常に難しく、早期発見が難しいため、予防が最も重要です。

最近の研究では、歯周病がすい臓がんのリスクを高める可能性があることがわかっています。歯周病を予防・治療することで、すい臓がんの発症リスクを減らすことができるかもしれません。

歯周病を予防するためには、定期的な歯科受診や日々の口腔ケアが欠かせません。健康な口腔環境を保つことが、全身の健康を守る第一歩となるのです。

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