
Q.根の治療、何に気をつけたらよいですか?
A.細菌対策です。2つのポイントをお伝えします。
根の治療は非常に繊細で、患者さんにとっても医師にとっても重要なステップを踏む治療です。
その中で最も大切なのは、無菌状態を保つことです。
細菌の侵入を防ぎ、治療を成功に導くためには、いくつかの重要なポイントに注意を払う必要があります。
以下では、根の治療における細菌対策について、特に重要な2つのポイントに焦点を当てて詳しく説明します。
1. 根の中に唾液や呼吸の中の細菌を入れない
根管治療を行う上で最も重要なのは、治療中に根の中に細菌が侵入しないようにすることです。
細菌は目に見えないため、その存在を感知することができませんが、歯科医師はこの目に見えない敵と戦いながら治療を行っています。
根の治療中に唾液や呼吸から細菌が侵入すると、治療がうまくいかない可能性が高まります。
このため、治療中に唾液が根の中に入らないようにするための対策が非常に重要です。
ここで使用されるのが「ラバーダム」と呼ばれるゴム製のシートです。
ラバーダムは、根管治療などで歯を口腔内から隔離するために使用されます。
これにより、唾液や呼吸による細菌の侵入を防ぐことができます。
ラバーダムの主な役割は、治療する歯を口腔内から完全に隔離し、唾液や細菌が根の中に入らないようにすることです。
このシートは、歯の周りをしっかりと覆うことによって、治療の過程で細菌が根管に侵入することを防ぎます。
さらに、ラバーダムは呼吸からくる微細な唾液の粒子も防ぐため、無菌状態を維持するためには欠かせない重要なアイテムです。
2. 滅菌された清潔な器具を使う
治療のもう一つの重要なポイントは、使用する器具が完全に滅菌されていることです。
根管治療を行う際に使用する器具が不潔であれば、いくら治療を行っても根管内が汚れてしまい、治療がうまくいかない原因となります。
このため、清潔で滅菌された器具を使用することが絶対に必要です。
理想的な治療では、毎回新しい器具を使い捨てで使用するのがベストです。
新品の器具を使用することで、器具に細菌が付着することなく、清潔な状態で治療を進めることができます。
しかし、毎回新品の器具を使用することは、コスト面での負担が大きいため、歯科医院からの視点では自費診療で治療させていただくか、保険診療内でできる滅菌した器具を使用するかを、患者さんと相談しながら選択しています。
根の治療における細菌対策の重要性
根管治療の成功には、無菌状態を保つことが不可欠です。
治療中に細菌が根の中に侵入してしまうと、感染が広がり、最終的に再治療が必要になることがあります。
根管治療の目的は、感染した歯の中にある細菌を取り除き、その後、清潔な状態で封鎖することです。
そのため、治療過程で細菌の侵入を防ぐことは、治療成功に直結する重要な要素となります。
ラバーダムを使用して唾液や呼吸からくる細菌を防ぎ、滅菌された器具を使うことで、治療が進行する中で根の中に細菌を入れないようにすることができます。
これにより、根管治療の成功率が大きく向上し、患者さんが痛みや不快感を感じるリスクを減らすことができます。
まとめ
根の治療においては、無菌状態を保つことが何よりも大切です。
そのためには、治療中に根の中に細菌が侵入しないようにラバーダムを使用し、滅菌された清潔な器具を使うことが必要です。
これらの対策を徹底することで、治療の成功率を高め、患者さんの健康を守ることができます。
治療を受ける際には、これらのポイントについてかかりつけの歯科医師としっかりと相談し、最適な治療方法を選択することが重要です。
豊中・少路の歯科医院 エンパシーデンタルクリニック
お約束はWebまたは通話料無料のお電話(0800-805-1180)でもお取りできます。
定期健診や気になる症状などございましたらお気軽にご相談ください。