親知らずは抜いた方がいい?そのままにしておく方がいい?|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

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親知らずは抜いた方がいい?そのままにしておく方がいい?

親知らずは抜いた方がいい?そのままにしておく方がいい?|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

Q.親知らずは抜いた方がいいですか?そのままにしておく方がいいですか?

A.親知らずの生え方やその方のお口の環境によっても変わります。

こちらは患者さんからよく相談される内容ベスト3に入る質問です。

親知らずは、ほとんどの人が成人後に生え始め、約18〜20歳頃に顔を出すことが多い歯です。

一般的に「智歯」と呼ばれ、最も後ろに位置するため「8番目の歯」とも言われます。

しかし、その生え方には個人差があり、しっかりと生えてくることは少なく、斜めや横向きに生えることがよくあります。

では、この親知らず、抜いた方がいいのでしょうか、それともそのままにしておく方がいいのでしょうか?

これは、多くの患者さんが一度は疑問に思う内容です。

実は、親知らずをどうするかの判断は、その人の口の中の状態や親知らずの生え方によって異なります。

今回は、親知らずの抜歯について、何を考慮すべきか、どう判断すべきかを詳しく解説します。

1. 親知らずが生える仕組みと現代人の顎の変化

親知らずは、遠い昔の人類が食べていた硬い食物をよく噛むために必要な歯でした。

しかし、現代人は食事が柔らかくなり、顎の骨も退化しています。そのため、親知らずがまっすぐに生えることは非常に稀です。

多くの場合、親知らずは斜めや横向きに埋まってしまうため、十分に生えきることがありません。

また、親知らずが横向きに生えてしまうと、奥歯という位置もあり、歯磨きが難しくなります。

歯の奥までブラシが届きにくく、歯の周りに食べかすがたまりやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。

2. 親知らずが原因となる健康リスク

親知らずが斜めや横向きに生えている場合、その部分をしっかり磨くことが難しく、次第にむし歯を引き起こす可能性があります。

親知らずの手前の歯の根元にむし歯ができ、それが進行すると、冷たい物や甘い物を食べた際にしみたり痛みが出ることがあります。

この痛みがひどくなると、最終的には親知らずを抜かなければならなくなります。

また、親知らずが原因で歯周病が進行することもあります。

歯周病は、歯肉が腫れるだけでなく、顔全体が腫れることもあります。

特に疲れがたまっているときなど、体調が悪い時には症状が悪化しやすく、繰り返し腫れることもあります。

このような状態が続くと、最終的には抜歯以外の解決策がなくなることがあるため、早期に対処することが重要です。

3. 妊娠中の親知らずのリスク

妊娠中の女性にとっても、親知らずは重要な注意点です。

ホルモンバランスが変化することで歯周病が進行しやすく、さらにつわりの影響で歯磨きが難しくなることもあります。

このため、妊娠中は親知らず周辺の歯ぐきが腫れやすくなり、歯周病が悪化しやすくなるのです。

妊娠中に歯周病が進行すると、胎児に悪影響を与える可能性もあります。

しかし、妊娠中は薬を飲むことが制限されるため、歯の治療が難しくなることがあります。

このような場合、早期に適切な診察とアドバイスを受け、治療のタイミングを見極めることが大切です。

4. 親知らずを抜かなくてもいいケース

親知らずを抜くかどうかの判断基準は、まずその歯の生え方に大きく影響されます。

もし親知らずがまっすぐに生えていて、磨き残しがない状態であれば、そのまま残しておいても問題ない場合もあります。

このような場合は、無理に抜歯する必要はなく、口腔内のケアをしっかり行いながら経過を見守ることができます。

特に親知らずが下の歯に関しては、将来的に他の歯を失うことになった際に、親知らずを移植することができる場合もあります。

親知らずを残しておくことで、他の歯が抜けた時に代わりに使える可能性があるのです。

インプラントといった選択肢もありますが、移植ができれば自然な歯として機能します。

5. 親知らずの抜歯が必要なケース

一方で、親知らずの抜歯が推奨されるケースもあります。

例えば、親知らずが斜めに生えていて、隣の歯に圧力をかけたり、虫歯を引き起こしたりしている場合です。

また、歯周病が進行し、腫れや痛みが繰り返し発生している場合も、抜歯が必要になることがあります。

さらに、親知らずの抜歯にはリスクが伴うこともあります。

特に下の親知らずの場合、根が下顎の骨と近接しており、神経と接していることがあります。

抜歯時に神経を傷つけてしまうリスクがあるため、手術の難易度が高くなることもあります。

このような場合、事前にレントゲンやCTスキャンでしっかりと状況を把握し、適切な処置を行うことが重要です。

6. 親知らずの抜歯前の診断と決定

親知らずを抜くかどうかを決定する際には、まずレントゲン検査を行って親知らずの状態を詳しく診断します。

その上で、まっすぐに生えているかどうか、虫歯や歯周病のリスクがあるかどうか、さらに歯の根の位置や神経との関係を調べることが必要です。

場合によっては、CTスキャンなどを使ってさらに詳細な情報を得ることもあります。

もし親知らずが健康で問題がなければ、そのまま残しておく選択肢もあります。

しかし、リスクが高いと判断された場合は、早期に抜歯を行うことが推奨されます。


結論

親知らずの抜歯は、単純に「抜くか抜かないか」といった問題ではなく、個々の歯の状態やその人の健康状態に大きく依存します。

親知らずを抜くべきかどうかは、歯科医師と相談の上、詳細な診察と検査を受けた後に決定することが重要です。

抜歯しない方が良い場合でも、しっかりとしたケアを行い、定期的に歯科医院でチェックを受けることが大切です。

自分の口内環境に合った適切な判断をするために、定期的な歯科検診を受け、何か問題があれば早期に対処するようにしましょう。

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