
Q.入れ歯は保険治療の物と、自費治療の物でどんな違いがありますか?
A.それぞれのメリットとデメリットと、自費治療だからできるこだわりもお伝えします。
保険の入れ歯 vs 自費の入れ歯:自分に最適な選択を見つけるためのポイント
入れ歯を選ぶ際に最も重要なことは、「最終ゴール」をどこに置くかということです。
最終ゴールとは、入れ歯に求める機能性、見た目、そして費用面など、自分のニーズに合わせたものを選ぶことです。
保険治療の入れ歯と自費治療の入れ歯では、それぞれ特徴があり、目的に応じて適した選択肢が異なります。
以下に、両者の違いをわかりやすくまとめました。
保険治療の入れ歯:安価で最低限の機能を提供
保険治療の入れ歯は、コストを抑えた治療を希望する方に向いています。主に以下の特徴があります。
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安価で手に入る
保険治療の入れ歯は、治療費が抑えられているため、費用を最優先に考える方におすすめです。 -
最低限の噛む機能を確保
保険の入れ歯は、あくまで最低限の機能を持つ入れ歯であり、長時間の使用や快適さを求める場合には不満を感じることがあるかもしれません。入れ歯がしっかりと噛めることを第一に設計されていますが、使用感や見た目については制約があります。 -
材料に制限あり
保険治療では、国から使用する材料が決められており、そのために入れ歯の強度が弱く、使い勝手が悪いこともあります。例えば、噛んだときに歯ぐきが痛くなる、しっかり噛めないといった問題が起こることがあります。 -
見た目の制限
保険治療の入れ歯では、金具(ハリガネ)が目立つ場所に通るため、見た目に気を使いたい方には向きません。機能を重視している方には適していますが、外見にこだわりがある場合は、少し不満が残ることが多いです。 -
装着の違和感が強い
入れ歯は厚みがあり、違和感を感じることが多いです。薄い金属を使用することができないため、どうしても装着感が不快に感じることがあるかもしれません。 -
残った歯への負担が大きくなる可能性
保険治療の入れ歯では、設計上、残っている歯にかかる負担が大きくなりやすいです。これにより、長期的に口腔の健康に影響を与えることがあります。残った歯を長持ちさせたい場合は、これが一つの懸念点となります。
自費治療の入れ歯:長期的な満足感を重視
自費治療の入れ歯は、見た目や快適さ、長持ちを重視する方に向いています。以下の特徴があります。
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材料の選択肢が豊富
自費治療では、使用する材料を自由に選ぶことができるため、より高品質な材料を使って、入れ歯の強度を高めることができます。これにより、しっかり噛めて、長期間にわたって使用できる入れ歯を作ることが可能です。 -
機能的な型どり
自費治療では、歯ぐきに適切な圧をかけることができる材料を使用するため、痛みが少なく、フィット感のある入れ歯が作れます。これにより、装着後に痛みが出にくく、より快適に使用することができます。 -
見た目の自由度
自費治療の入れ歯は、金具を見えない部分に通したり、目立たない素材にすることができるため、見た目に気を使いたい方におすすめです。入れ歯をしていることが外見から分かりづらく、自然な印象を与えます。例えば、金属の代わりに透明な素材を使うこともでき、より美しい仕上がりが可能です。 -
薄くて快適な装着感
自費治療では、強度の高い薄い金属を使用することができるため、入れ歯を極薄に仕上げることができます。これにより、装着時の違和感が少なく、より快適に過ごすことができます。 -
残った歯への配慮
自費治療の入れ歯では、残った歯への負担を減らすように設計できます。例えば、インプラントと併用することで、機能性と長持ちを両立させることができます。これにより、残っている歯をより長く保護し、口腔全体の健康を維持することができます。
どちらを選ぶべきか?
選択は、自分が入れ歯に求める「最終ゴール」によって異なります。
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費用重視、最低限の機能で問題ない場合
保険治療の入れ歯は、手軽に安価で作ることができ、あまり高い機能性や見た目を求めない場合には適しています。短期間で使用できることを重視したい方には最適です。 -
見た目や快適さ、長期的な使用を重視する場合
自費治療の入れ歯は、見た目や使用感を重視し、長期間快適に使いたい方に向いています。費用は高くなりますが、その分、品質や機能、見た目に優れた入れ歯を手に入れることができます。
毎日使う入れ歯は、あなたの生活の質に大きな影響を与えるものです。
もし選択に迷った場合は、歯科医と相談して、自分にとって最適な入れ歯を見つけることが大切です。
自分のニーズをしっかり把握し、入れ歯の「最終ゴール」を明確にすることで、より良い選択をすることができます。