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お口の寿命を縮める原因のひとつに「間食」があるのをご存じですか?
特に最近では、お仕事の合間やストレス対策に“ちょこちょこ食べ”をしてしまう方も多いはず。
本記事では、「お口の寿命チェックリスト」とその解説、間食習慣のリスク、歯科医院に行くべき理由を分かりやすく解説します。
1.お口の寿命って何?
「お口の寿命」とは、単に歯が抜けない期間だけでなく、歯や歯ぐき、あごの骨などが健康に保たれ、しっかり噛めて話せる状態を維持できる期間のことを言います。
厚生労働省の調査では、80歳で自分の歯が20本以上残っている人は約5割といわれています。
人生100年時代と言われる今、健康なお口を長く保つことは、食事の楽しみや全身の健康にも大きく関わります。
2.お口の寿命を縮める大敵は「間食」
近年、間食の習慣が増えています。仕事の合間にスナックや甘い飲み物をついつい摂っていませんか?
この「ちょこちょこ間食」が、お口の健康にどんな影響を与えるのかを見ていきましょう。
なぜ間食はお口の寿命を縮めるのか?
食べ物や飲み物に含まれる糖分は、お口の中の虫歯菌の大好物。
菌は糖分を分解し、酸を出します。この酸が歯のエナメル質を溶かし始めることで、虫歯ができる原因になります。
通常、食事をすると唾液が分泌され、酸を中和して歯の表面を修復する働きがあります。
しかし、間食が頻繁だと、口内は常に酸性状態にさらされ、唾液の働きが追いつきません。
結果、虫歯や歯周病のリスクが急増します。
さらに、間食の多くは「甘いもの」や「糖分を含む飲み物」が中心のため、虫歯菌が活性化しやすい環境を作り出してしまいます。
3.間食しがちな人が歯医者さんに行くべき理由
1) 虫歯・歯周病の早期発見と治療
間食によって虫歯菌が活発になると、初期の虫歯や歯ぐきの炎症(歯周病)を自覚しにくいまま進行します。
痛みや出血、口臭などの症状が出る頃には、かなり進行しているケースも多く、治療も長引きがちです。
歯医者さんでは、プロの目で虫歯や歯周病の兆候を早期に発見し、適切な処置や指導を受けられます。
2) 専門的なクリーニング(歯のクリーニング)
歯みがきだけでは落とせない歯石やプラーク(歯垢)を、専用器具で徹底的に除去してもらえます
これが歯周病予防に非常に効果的です。
3) 正しいブラッシング指導
間食しがちな人は特に、食後のケアが不十分になりがち。
歯医者さんでは、あなたの口の状態に合った磨き方やフロスの使い方を教えてくれます。
4) 間食を控えるためのアドバイス
単に「間食をやめましょう」だけでなく、ストレス対策や食習慣改善のアドバイスを受けられます。
無理なく続けられる工夫を一緒に考えてくれるのも大きなメリットです。
4.間食しがちな人が今日からできる簡単ケア
間食をすぐにやめるのが難しい人でも、次のポイントを意識するとお口のダメージを減らせます。
● 間食の回数を減らし、時間を決める
ダラダラ食べるのではなく、「15分以内に食べ終える」などルールを作りましょう。
これだけでも口内環境の悪化を防ぎやすくなります。
● 砂糖を含む間食はできるだけ控え、代わりに虫歯予防に良いものを
キシリトールガムやナッツ、チーズなどは虫歯菌の働きを抑える効果が期待できます。
● 間食後は必ず水で口をゆすぐ
唾液の分泌を促し、酸性に傾いた口内のpHを中和しましょう。
歯みがきができればベストです。
● 食後の歯みがきを丁寧に行う
朝晩2回、1回につき3分以上かけて磨くのがおすすめ。
フロスや歯間ブラシも積極的に使いましょう。
5.歯科医院で受けられる具体的なケア内容
歯科医院では以下のような内容でお口のチェックが可能です。
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プロフェッショナルクリーニング
日常のブラッシングでは落ちにくい歯石やバイオフィルムを除去。 -
虫歯・歯周病検査
レントゲンや口腔内診査で進行度をチェック。 -
フッ素塗布
歯質を強化し、虫歯を予防。 -
ブラッシング指導
お口の形状や生活習慣に合った正しい磨き方の指導。 -
生活習慣カウンセリング
間食や食生活の改善方法についての相談。
6.まとめ:間食しがちな人は特に歯科医院へ行こう!
間食は現代人にとって身近で便利な楽しみですが、お口の健康にとっては大敵となることがあります。
特に、以下のような方は早めに歯科医院での検査・ケアをおすすめします。
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間食の回数が多い
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甘いものや糖分の多い飲み物をよく摂る
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歯ぐきの腫れや出血、口臭が気になる
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最後に歯科検診を受けてから1年以上経っている
大切なのは「気づいた時がケアのスタート」。
歯医者さんは怖い場所ではなく、あなたのお口を守り続けるパートナーです。
正しい知識と日々の習慣、そして定期的なプロのケアで、お口の寿命を延ばし、健康で美しい笑顔を長く保ちましょう。