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虫歯は「自然に治ることがない」と聞くと、不安になってしまう方も多いでしょう。
しかし、虫歯には進行の段階があり、初期であれば痛みもほとんどなく、治療も簡単で済みます。
今回は、虫歯の進行段階を詳しくご紹介し、どんな状態になったらどういう治療が必要なのかをわかりやすく解説します。
虫歯の段階を知ることで、早めに歯科医院を受診するきっかけになれば幸いです。
1.虫歯とは?簡単なおさらい
虫歯は、口の中の細菌が食べ物の糖分を分解して酸を作り、その酸によって歯が溶けてしまう病気です。
進行が進むと、歯の内部の神経(歯髄)に達し激しい痛みや腫れを伴うことがあります。
虫歯は進行に伴い、治療の内容も変わるため、段階を正しく理解することがとても大切です。
2.虫歯の段階(進行度)について
虫歯の進行は主に以下のように段階分けされます。
| 段階 | 状態 | 症状 | 治療内容 |
|---|---|---|---|
| C0(初期う蝕) | エナメル質の表面が白く濁る(脱灰) | ほぼ無症状 | フッ素塗布、生活習慣改善、経過観察 |
| C1(エナメル質う蝕) | エナメル質が溶けて小さな穴が開く | 痛みなしまたはわずかなしみ | 虫歯部分の除去・詰め物治療 |
| C2(象牙質う蝕) | 象牙質まで虫歯が進行 | 冷たいもの・甘いものがしみる | 削って詰め物・場合により神経温存治療 |
| C3(歯髄炎) | 神経にまで虫歯が達する | 強い痛み、ズキズキ痛む | 根管治療(神経の除去と消毒) |
| C4(残根状態) | 歯冠が崩壊し、根だけが残る | 痛みが強い、腫れや膿が出ることも | 抜歯や大規模な補綴処置(入れ歯・インプラント等) |
◆ C0(初期う蝕):「白斑」や「脱灰」の段階
この段階では、まだ穴は開いておらず、歯の表面のエナメル質が白く濁って見えることがあります。
この状態は、歯のミネラルが酸によって少し溶け出し(脱灰)、歯の表面がやや弱くなっている状態です。
自覚症状はほとんどなく、痛みもありません。
ここで重要なのは“再石灰化”を促すことです。
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フッ素入りの歯磨き粉を使う
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バランスの良い食事や糖分の摂取を控える
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規則正しい歯磨きを続ける
このような生活習慣の改善で、歯の表面を修復できる可能性が高いのです。
◆ C1(エナメル質う蝕):小さな穴が開く段階
エナメル質に小さな穴が開き始めた状態で、虫歯が歯の表面の硬い層を破って進行し始めています。
痛みはほとんどなく、たまに冷たいものが少ししみることがありますが、症状がなく見落としがちです。
この段階であれば、
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虫歯部分を最小限に削り、詰め物(レジン充填など)をする簡単な治療で済みます。
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早期発見・早期治療が何よりも重要です。
◆ C2(象牙質う蝕):冷たいものがしみる段階
虫歯がエナメル質を越えて、象牙質にまで達した状態です。
象牙質はエナメル質よりも柔らかくて刺激に敏感なため、冷たいものや甘いものがしみやすくなります。
この段階からは、自然治癒は難しく、治療が必要です。
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虫歯部分を削り、詰め物やインレー(詰め物の一種)をして歯を修復します。
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症状によっては、神経を残す治療(覆髄)を検討する場合もあります。
◆ C3(歯髄炎):神経まで達した虫歯
虫歯が神経(歯髄)にまで到達すると、強い痛みやズキズキした痛みが現れます。放置すると神経が壊死し、歯の根の先に膿が溜まることもあります。
この状態を放置すると、痛みは軽減しても感染は拡大し、周囲の骨まで炎症が広がることがあるため、早急な治療が必要です。
治療方法は、
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根管治療(歯の神経や感染した組織を除去し、内部を清掃・消毒)
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その後、根の中に薬を詰めて密閉し、被せ物を装着します。
◆ C4(残根状態):歯冠のほとんどが失われた状態
虫歯が非常に進行し、歯の見える部分(歯冠)がほとんど溶けてなくなった状態です。
痛みがある場合や、歯の根だけが残っている場合は、感染や炎症で腫れや膿が出ることもあります。
この段階では、
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歯を残すことが難しいため抜歯が選択されることが多いです。
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抜歯後は、ブリッジや入れ歯、インプラントなどの補綴治療を検討します。
3.虫歯の段階別に治療法を知ろう
| 段階 | 治療法のポイント | 治療の特徴・期間 |
|---|---|---|
| C0 | フッ素塗布や生活習慣指導で再石灰化促進 | 痛みなし、通院は1~2回 |
| C1 | 虫歯部分の最小限の除去と詰め物 | 痛み少なく短期間で治療可能 |
| C2 | 虫歯をしっかり除去し、詰め物やインレーで修復 | 時に麻酔使用、通院1~3回 |
| C3 | 根管治療(神経除去・清掃・薬剤充填) | 数回の通院が必要、難易度高め |
| C4 | 抜歯後、義歯・ブリッジ・インプラントへ | 抜歯と補綴治療に分けて実施 |
4.早期発見が何よりも大切
虫歯は「進行すればするほど治療は大掛かりになり、痛みや費用も増える」病気です。
定期的に歯科医院で検診を受けることで、C0~C1の段階で見つけられれば、ほぼ痛みなく簡単な処置で済みます。
5.まとめ
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C0〜C4まで段階があり、進行とともに症状や治療内容が変わる
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初期段階(C0・C1)は痛みが少なく治療も簡単





