歯と全身の関係⑧【感染性心内膜炎】|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

〒560-0005 大阪府豊中市西緑丘1丁目1−31 Crice Nikko緑丘 3-Ⅰ 3階
0800-805-1180
WEB予約
ヘッダー画像

歯と全身の関係⑧【感染性心内膜炎】

歯と全身の関係⑧【感染性心内膜炎】|豊中市の歯医者・矯正歯科|エンパシーデンタルクリニック

感染性心内膜炎

<連携> 歯科⇔循環器内科

感染性心内膜炎(IE: Infective Endocarditis)は、血液内に病原体が侵入し、心臓内の構造物、特に心臓の弁や心内膜(心臓内壁)に感染が広がることで発症する疾患です。

主に細菌や真菌が原因となり、血流に乗って心臓の内膜に到達することで感染が生じます。

感染性心内膜炎は、人口10万人あたり年間5〜10人と比較的発症頻度は少ないものの、その発症が確認されると、急速に重篤な合併症を引き起こし、命に関わる可能性があります。

特に心臓疾患を持っている患者さんにとって、感染性心内膜炎は非常に重要なリスクとなります。

そのため、感染源となりうる病原体、特に歯周病菌などが心臓内で感染を引き起こす可能性があることについて理解し、適切な予防策を講じることが非常に重要です。

感染性心内膜炎とは?

感染性心内膜炎は、心臓内の弁や内膜に細菌が感染することで引き起こされる病気です。

一般的に、細菌が血液内に入り、心臓の内部に到達することで発症します。

心臓内膜や心臓の弁に細菌が付着し、そこに血栓(プラーク)ができることが原因で感染が広がります。

主な原因菌には、溶血性連鎖球菌、ブドウ球菌、腸球菌、真菌などがあり、これらが血液内に侵入し、心臓内で増殖することによって感染症が発症します。

感染性心内膜炎は、心臓病がある方や免疫力が低下している方に特にリスクが高いとされています。

歯周病菌と感染性心内膜炎の関係

感染性心内膜炎を引き起こす細菌の一因として、歯周病菌が挙げられます。

歯周病菌は、口腔内に常在している細菌で、特に「ストレプトコッカス属」や「アクチノバクテリウム属」などが代表的です。

歯周病菌が血液中に侵入することで、心臓内膜や心臓の弁に感染を引き起こすことがあります。歯科治療を受ける際に、血液中に歯周病菌が一時的に入ることがありますが、健康な人であれば、免疫機能が働き、すぐに体外に排除されます。

しかし、心臓病や免疫力が低下している人々においては、この菌が血流を通じて心臓内に到達し、感染を引き起こすことがあるため注意が必要です。

歯周病は、歯茎や歯を支える骨に炎症を引き起こす病気で、放置すると進行し、歯の周囲に病原菌が溜まりやすくなります。

特に歯周病が進行して出血を伴う場合、治療時に血液中に細菌が侵入し、感染性心内膜炎を引き起こすリスクが高まります。

このため、心臓病のある方は、歯科治療を受ける際に注意が必要です。

感染性心内膜炎のリスクが高い人々

感染性心内膜炎は、すべての人に起こるわけではなく、特定のリスクを持つ人々に多く発症します。

以下のような心臓疾患を持っている方々は、感染性心内膜炎のリスクが高いとされています。

  1. 心臓病のある方

    特に、先天性心疾患や人工弁を持つ人、以前に感染性心内膜炎を経験したことがある人は、リスクが高いです。人工弁や人工弁の取り替え手術を受けた患者は、感染しやすくなります。

  2. 免疫力が低下している方

    免疫抑制療法を受けている方、または免疫系に問題を抱えている方は、細菌に対する抵抗力が弱くなるため、感染性心内膜炎を引き起こすリスクが高まります。

  3. 歯周病のある方

    歯周病菌が血液中に入ることで、心臓に感染するリスクが高くなります。

歯科治療と感染性心内膜炎予防

歯科治療を受ける際に、特に注意が必要なのは「出血を伴う治療」です。

歯のクリーニングや歯周病の治療などで、歯茎が傷ついたり出血が起こると、歯周病菌が血液中に入る可能性があります。

そのため、心臓病のある患者さんや免疫力が低下している患者さんが歯科治療を受ける際には、事前に医科担当医と相談し、必要に応じて抗生物質を投与してもらうことが推奨されます。

抗生物質の投与により、歯科治療中に血流に細菌が入り込んでも、感染性心内膜炎の発症を防ぐことができます。

また、歯科医師も心臓病患者に配慮した治療を行うことが重要です。

歯科治療前に、患者さんの心臓病の状態を十分に理解し、必要に応じて予防措置を講じることが求められます。

歯周病予防と歯科受診の重要性

心臓病のリスクを減らすためには、日常的な口腔ケアが不可欠です。

歯周病を予防するためには、毎日のブラッシング、フロスの使用、そして定期的な歯科受診が重要です。

定期的に歯科医院で歯周病チェックを受けることで、早期に問題を発見し、進行を防ぐことができます。

特に、歯周病が進行して出血を伴っている場合は、その状態が感染症のリスクを高めるため、早期の治療が必要です。

心臓病を患っている方は、歯科医師と協力し、治療計画を立て、口腔内の健康を維持することが大切です。

まとめ

感染性心内膜炎は、心臓に深刻な影響を与える疾患であり、その発症リスクを減らすためには、歯周病菌やその他の病原菌に対する適切な予防が求められます。

特に心臓病患者は、歯科治療を受ける前に医師と相談し、必要に応じて抗生物質を服用することが重要です。

また、日常的な口腔ケアと定期的な歯科受診を通じて、歯周病を予防し、感染性心内膜炎のリスクを減らすことが可能です。

豊中・少路の歯科医院 エンパシーデンタルクリニック

お約束はWebまたは通話料無料のお電話(0800-805-1180)でもお取りできます。

定期健診や気になる症状などございましたらお気軽にご相談ください。

エンパシーデンタルクリニック Web予約 | Apotool & Box for Dentist

pagetop